いま保護犬の里親が密かな人気。保護犬の里親になる方法と条件
昭和40年台前半くらいまでは都会でも野良犬がいました。
現代では日本をはじめとする先進国では、犬に「野良犬」として生きる選択肢が用意されておらず、何らかの事情で買い主の手から離れた犬は保護犬として扱われることになります。
今ちょっとした里親ブームが来ています。ブームという言葉が適当かはわかりませんが、保護犬を引き取って暮らす方が増えています。
なぜ保護犬の人気が高まっているのかを解説し、里親になるための方法や条件についてもお伝えします。
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— ワンバディ (@wonbuddy) 2019年6月21日
いま保護犬の里親が密かな人気。保護犬の里親になる方法と条件
動物愛護の観点から注目を浴びやすくなった
動物愛護センターなどが預かった保護犬は、その場で一生を過ごすことが許されておらず、一定期間を経過した後には殺処分という過酷な運命が待ち構えています。
保護犬になるのは日本国内だけで見ても年間10万頭にも及んでおり、そのうちの8割が殺処分の対象となることから、これを問題視する声も頻繁に聞こえるようになりました。
しかし、この保護犬を引き取ることができれば、殺処分という運命から逃し、楽しい人生を共にできるようになります。
保護犬が注目されるようになった最も大きな要因は、動物愛護の観点においてプラスをもたらすことができるからです。
すべての保護犬を救うことは現実として難しい問題ですが、少なくとも引き取った保護犬の命を守ることはできます。
こういった動きが増え、動物愛護センターが預かる犬の数が減っていけば、殺処分ゼロを目指すにあたっても強い追い風を吹かすことができるでしょう。
犬を通じて感動を共有できる
動物を専門的に取り上げるテレビ番組等では、保護された犬を引き取り、一緒に暮らす中で犬との絆を深めていくという企画が人気を集めたこともありました。
そのような出来事を自分自身で体験できることも、保護犬を引き取ろうと考える方が増えた理由の一つになっている様子です。
犬が保護される理由は様々ですが、中には人間不信になるような裏切り行為を受けたり、命の危険が迫るような暴力行為を受けたりして保護された犬も実在します。
当然、人間を過剰に警戒し、恨んでいるような犬と巡り合うこともありますが、こういった犬との出会いこそが保護犬を引き取る醍醐味とも言えるでしょう。
愛と真心をもって保護犬と接し、心を開いてくれる瞬間が訪れるのであれば、それは人間と犬、両者にとってかけがえのない感動的な瞬間となるに違いありません。
金銭的なメリットも
保護犬を引き取る上でもう一つのメリットになるのが金銭面です。
保護犬を引き取る際には、対価としてお金を支払う必要がありませんから、金銭的な問題で犬を飼いたくても飼えないという方にも犬と暮らすチャンスが巡ってきます。
ペットショップでは数十万円という値段が付けられている犬種でも、無料で引き取れる可能性があるという点は、メリットと言えます。
しかし、当たり前のことではありますが、犬を飼うためには定期的に病院へ連れて行かなければなりませんし、きちんと食事を与えるための金銭的余裕は必要です。
こういった点に関しては、これから説明する「保護犬を引き取るための条件」の中で詳しく触れていくことにしましょう。
保護犬を引き取るための条件
保護犬を引き取って里親になろうとする決心が付いたとしても、誰もが無条件で里親になれる訳ではなく、様々な条件を満たしてはじめて里親になる資格が与えられます。
これは意地悪で決められている条件ではなく、引き取られた犬が平穏な生活を送れるかどうかを見極める重要な確認ですから、どんな条件が求められるのかを知っておきましょう。
里親になりたいと申し出ると、家族構成や実生活の送り方、そして犬を飼うことに決まった場合の育て方などに関する審査が行われます。
家族構成においては、散歩などの面倒を見られる体力的に余裕を持った人物がいるのかどうか、飼育や育児に影響が及ぶ小さな子供が同居していないかどうかが確認されます。
また、犬を引き取った人物に病気や怪我などで万一のことが起きた場合に備え、後見人を用意できないという場合には引き取りが認められないことが普通です。
実生活に関しては、転居と伴う仕事に就いている場合には犬の生活環境上よくないと判断され、不利な条件になってしまうことがあります。
犬が病気にかかった際や怪我をした際にはお金がかかりますし、餌を与えるためにもお金が必要ですから、飼育に十分な収入があるかどうかも審査の対象です。
そのため、収入証明書の提示を求められることこそありませんが、名刺や身分証明証の提出を義務付けている保護団体も珍しくありません。
そして、屋内で飼う予定なのか、それとも屋外で飼う予定なのかといった環境面の問題や、一日に可能な散歩の回数など、飼育方法に関するヒアリングも行われます。
特に一軒家の場合には、敷地外への脱走を防止する柵を用意できるのかどうかといった細かな点まで審査の対象になり、適切と認められなければ引き取りの許可が下りません。
里親としての喜び
私の知人には、犬は保護するものという考え方の飼い主が多くいます。
我が家の3匹の犬のうちの1匹は引き取った子です。
海外ではシェルター(犬の保護施設)から里親になることが当たり前のことですが、日本ではこうした考えが広まっていくのは良いことです。
仔犬から飼うことはまれですから、大抵は成犬を引き取ることになるのですが、保護した犬と次第に打ち解け、心が通うようになった瞬間は、飼い主と犬だけが知ることの出来る感動の瞬間でもあります。
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