犬のダイエットは長期計画。焦らずゆっくりが減量のコツ

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どうしても可愛いからと、おやつなどを与えがちです。これは飼い主の欲求(幸福度)を満たすことですから、必ずしも悪いことではありませんが、気をつけたいのが体重の増加。

犬を健康なままで長生きさせるためには、体型の管理にも十分に気を遣わなければならず、体重をコントロールしてあげるのは言うまでもなく人間の役割です。
犬のダイエットを成功させるためには長期計画を練ることが重要というのが定説ですが、なぜ焦らずに行うことが必要なのかを説明しつつ、具体的なダイエット法に触れていきます。

犬のダイエットは長期計画。焦らずゆっくりが減量のコツ

なぜダイエットを焦ると失敗してしまいやすいのか

なぜ短期集中型のダイエットが犬に向いていないのかという理由を端的に説明すると、それは「ダイエットをしている」という認識を犬に持たせることができないからです。
人間は目的を持ってダイエットに臨むことができますが、犬はそうではなく、なぜダイエットをしなければならないのか、そもそもダイエットが何なのかを理解していません
そんな状態で突然、ご飯の量が減ってしまったり、運動量が増えてしまったりすると、状況を飲み込むことができずに戸惑ってしまい、強いストレスを感じることに繋がります。

大好きなことを突如として制限され、つらいことばかりを強要されるようになってしまっては、犬が前向きにダイエットに取り組めるはずがありません。
結果として飼い主への反発も強くなっていきやすく、そういった状況に対してお互いに耐えることができなくなってしまい、ダイエットに失敗する確率が高まるのです。
また、無理なダイエットが原因で体調不良に陥ったとしても、犬はその状態を飼い主に伝えることができませんから、命に係わる重大なトラブルを見過ごしてしまう危険もあります。

ダイエットも目標としては、現在の体重の10~15%程度までを限度とし、それ以上の急激なダイエットを実行することは避けてください。
現在の犬の体重が20kgだとしたら、ダイエット一度につき目標の減量数は2~3kgまでを限界値として定めることを忘れないようにしましょう。

無理のない食事制限がダイエットの基本

犬をダイエットさせる際の基本は、体に無理が及ばない範囲で食事制限を行うということですから、まずはこれまでの食生活を振り返って問題点を洗い出してみましょう。

犬が欲しがるからと言って、求められるがままにご飯やお菓子を与えすぎているのであれば、それはすぐに止めて、決まった時間にだけ食べ物を与えるように改めてください。

ドッグフードに書かれている適正な量しか与えていないのに、なぜか体重が増え続けてしまうのであれば、ドッグフードの量を減らして微調整します。

ドッグフードに記載されている適正量はあくまでも目安に過ぎませんから、犬種や犬のサイズによっては、適正量のはずがドッグフードを与えすぎてしまっている場合があります。

最近では、ダイエット用に作られた特別なドッグフードも販売されていますから、主食をダイエットフードに切り替えるというのも有効な解決策になるでしょう。

ダイエットをさせるからと言って、一概にお菓子を全く与えないようにするといった対策を取る必要はありませんが、やはり与える量の加減はとても大切です。
喜んで食べてくれるからといって大量に与えることは避け、一日に食べさせる量の上限を決めたり、より低カロリーなお菓子に切り替えたりといった対策を取りましょう。
どうしても何回もお菓子を食べたがってしまうのであれば、一度に与える量を少なくする代わりに与える回数を増やすことで、自然な形でダイエットに導くことができます。

日常生活で心がけるべきこと

食事以外の面では、できるだけ多く犬を自宅の外へと連れ出し、散歩や運動の時間を増やして肥満を解消させるように努めましょう。
極端なほどに散歩に行くことを嫌がるという場合には、何らかの病気を抱えている可能性もあるため動物病院での検査をおすすめしますが、単なる出不精であれば改善が必要です。

運動不足な状態が当たり前になってしまうと、体重を減らすことができないばかりか、足腰を衰弱させてしまい健康に多大な悪影響が及ぶため、注意しなければなりません。

運動に関しても無理をさせないことを第一に考えなければなりませんから、急激に運動量を増やすのではなく、散歩の時間を少し伸ばす程度までに止めておきましょう。
急に坂道を登らせたり、全力で走る時間を増やしたりしてしまうと、心臓に過剰な負担がかかり健康を損なってしまうリスクが高まります。
スパルタ式な運動をさせることは絶対に避け、疲れた様子を見せているときには座って休むなどの対策を取りながら健全な運動に取り組んでください。

また、犬の運動量を増やしてダイエットを行うとなれば、当然飼い主にかかる負担も大きくなりますから、人間の体調管理もこれまで以上に求められます。
犬にばかり意識が集中してしまうと、長期計画そのものが崩れてしまうことになりますから、自分自身の健康管理に気を配ることも忘れないようにしましょう。

まとめ

犬に関すること全てにおいて言えることですが、何の為にするかと言えば、最大の目的は犬の安全の為です。
犬が安全(この場合は健康)でいることが飼い主の幸せ。イコール犬の幸せとも言えるのです。

ついつい甘えてくる愛犬に、おやつや食事を与え過ぎることで、肥満となり、老化とともに膝や腰が弱くなり、他の病気も引き起こす可能性が高くなります。
まるまると太った犬が弱って行った時に後悔しても遅いのです。
必ずしも犬の病気や怪我が肥満と結びつくわけではありませんが、こうしたリスクを考えると、多少のくびれを残してあげるのは飼い主の大きな仕事かもしれません。

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