高齢になると犬にも白髪(退色)がある?白髪になる原因と対策

特集:犬の高齢化問題に向き合う

愛犬と一緒に暮らしていく中で、ふと昔よりも毛色が白っぽくなってきたように感じたという経験はありませんか?

実は犬も人間と同じように、毛の色が変化する生き物です。

犬が白髪になる原因はどこにあるのか、メカニズムを解析しながら突き止めていくのと同時に、若々しい毛色を保つための対策についても探っていきましょう。

高齢になると犬にも白髪(退色)がある?白髪になる原因と対策

犬が白髪になる原因はストレスが多い

白髪の原因と言って人間が思いつくものといえば加齢やストレスですが、犬が白髪になる原因も人間と共通しており、主にストレスの影響を受けて白髪になると考えられています

犬の場合、特に環境の変化に対するストレスを感じやすいことが分かっていますから、引越しなどによる住環境の変化が多ければ多いほど白髪になりやすいとも言えます。
引越しをしていなかったとしても、飼い主に人間の赤ちゃんが生まれたり、新しい犬や猫などの動物がやってきたりした場合にも、強いストレスがかかる可能性があります。

大きな音も犬にとっては大敵になりますから、テレビや音楽の音が大きい部屋や、人間の話声が大きい環境で育つ犬も白髪になりやすいと言えるでしょう。
近所の家や道路で大掛かりな工事が始まったことで騒音が発生し、これがストレスや緊張、恐怖に繋がって短期間で白髪になってしまったというケースも見受けられます。

犬の白髪は、早ければ3歳前後から目立ち始めることもありますが、一般的には高齢犬ほど白髪になる確率が高まるため、10歳以上の老犬ほど白髪になりやすいことが事実です。
白髪になる原因の大半はストレスや加齢によるものですから、白髪が増えたとしても特に心配する必要はありませんが、稀に体の不調が原因で白髪になることもあります。
毛穴が塞がっている場合のように、皮膚にダメージがある場合や、何らかの疾患により血行不良が起きている場合にも白髪になるため、思い当たる節があれば検査を受けましょう

犬の白髪を予防するために有効な対策

白髪の原因がストレスにある以上、まずは生活環境を見直してストレスを感じにくい環境で飼育することが最も有効な対策になります。

まずは騒音を減らすことを心がけ、犬が苦痛を感じることがないように接し、伸び伸びとし生活を送れるように工夫を施しましょう
愛情不足を感じることも犬にとってストレスになるので、コミュニケーションを取る機会が少なくなっているのであれば、抱き締めたり、撫でてあげたりすることも効果的です。

定期的にトリミングをしたり、シャンプーをしたり、ブラッシングを行ったりすることも、皮膚のコンディションと血行を改善し、同時にストレスを減らすことに繋げられます。
こういったメンテナンスに少しの手間をかけてあげるだけで、本来の毛色を維持することができますし、ツヤを出して毛並みを良くさせることも可能になります。

健康に気を配った食生活も大切

栄養のバランスが崩れることによって、皮膚のコンディションが悪化し、最終的に脱毛や白髪といった症状へと発展することもあります。
そのため、日常生活においては健康的な食生活を送らせるように気を配り、体に良い成分を多量に配合したおやつを与えることも白髪を防ぐために有効です。

白髪はメラニン色素が不足することで発生する問題でもありますから、メラニン色素を生成するチロシンを含んだ食べ物を与えることが最も効果的です。
チロシンは乳製品や肉類に多く含まれており、特にヨーグルトやチーズなどから摂取することが簡単なので、白髪が気になり始めたらおやつの内容を変更しましょう。

ただし、脂肪分の与え過ぎは健康上の大きな問題になりかねませんから、与える量はしっかりとコントロールし、砂糖を含まない製品や塩分の少ない製品を選ぶことを心がけてください。

犬の白髪に対してやってはならないこと

犬の白髪が見つかり、しかも白髪の量がごく限られているとなると、つい白髪を抜いてしまいたくなりますが、これだけは絶対にやってはなりません
犬の体毛を無理やり抜いてしまうと、毛根や皮膚を傷めてしまう可能性が高く、これがきっかけで炎症を引き起こし、更に大きな病気へと発展させてしまうリスクがあります。
例え数本単位の白髪だとしても、引き抜くことだけは絶対に避け、余計なトラブルを引き起こさないように慎重に対応しましょう。

また、人間が使用するような白髪染めを犬に使用したり、シャンプーに白髪染めを混ぜたりといった行為も絶対にしてはなりません

白髪の構造自体は人間も犬もほぼ同じですが、皮膚の造りは全く異なっており、人間用の毛染めは犬の皮膚に対応しておらず、使用すると重度の炎症など大きな問題へと発展します。
愛犬に若々しくいてほしいと願うのは飼い主として当然の心理でこそありますが、無理に改善させようとせず、あるがままを受け入れることも飼い主の使命なのです。

まとめ

犬とは生まれてから猛烈な勢いで成長していきます。そして成犬になれば、徐々に退色していきます。
もちろん犬種にもよりますが、トイプードル等、悪質な業者(高く売るために染めている)から買わない限りは自然に年を追うごとに退色していきます。
そして、老犬になれば、人間と同じように白っぽい髪になってくるのです。
私は犬も人間も老いとは楽しむものだと思っていますので、特に気にすることは無いと思います。

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