犬の避妊・去勢はシニアになってからでも遅くはない。

特集:犬の高齢化問題に向き合う

犬を飼うと、飼主にすぐに選択を迫られることが避妊・去勢です。
これに関しては、考え方も人それぞれ。経済的な理由から敬遠する人もいるでしょうし、特定の考えを持った飼主がしないという選択をするのも理解できます。

犬の避妊・去勢はシニアになってからでも遅くはない。

雄犬の去勢をするワケ

大抵は生後5~8ケ月くらいで行いことが多いです。
主に将来の病気にかかるリスクを軽減させる為で、前立腺疾患、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫の発生率を減少させます。

他にも、ドッグランなどでは去勢をしていない雄犬は入れないなどルールを設けているところもありますし、幼い頃に手術をすれば脚を上げのマーキングなどもしなくなりますので、お部屋でのトイレが楽になります。

私の考えでは、どちらからと言えば病気のリスクよりも、犬の社会(ドッグランやトリミング等)に溶け込む為であったり、脚を上げて部屋の壁におしっこがかかってしまう事が無いほうがメリットに感じられます。

10歳を超え、高齢になりますと、麻酔でさえ命のリスクがあります。
また、病気になれば去勢手術以上の病院代がかかりますので、長い目でみればしてあげるのが良いと思います。大抵は1日入院して退院可能です。
費用は獣医によって差がありますが5~6万が相場でしょうか。

雌犬が去勢をするワケ

こちらも大抵は幼犬時に行いますが、雌犬の方が避妊手術をしないという選択は、将来多くのリスクが待ち構えています
主には避妊手術をすることで、乳癌の発生率を大きく下げ、それ以外にも雌犬にとって致命的な子宮蓄膿症を防ぐことができます。

子宮蓄膿症とは、子宮の内部に膿が溜まる病気で、雌犬ですと発情が終わる6歳~10歳後(個体差により年齢は異なる)に、多い疾患です。
これはとても危険な病気ですので、いざ手術となると高額な手術代もかかりますし、それでも命のリスクが多い病気です。

また、避妊手術を幼犬時代にしておけば、ヒートもありませんので、お部屋が汚れることなどもありませんし、ヒート中の犬はドッグランやトリミング等へも行けませんので、こうしたこともメリットになります。

我が家の犬は手術させないという選択

飼主がそう思うのならば、それで良いと思います。
たしかに病気のリスクは高まりますが、自然な状態でいさせてあげたいという考え方をお持ちの方もいらっしゃいます。

避妊・去勢手術はいつでも出来る

大抵は幼犬時代に手術をしますが、何かの理由でしないという選択をしていても、ある程度成長したあとからすることも可能です。

例えば、雌犬ならばシニア期に入って間もないころ、乳腺腫瘍になることがあります。

避妊手術をしていない雌犬の場合、乳腺腫瘍になる確率は高くなりますが、それを除去する手術の際に避妊手術を行うことも可能です。
つまりは、そこで「避妊手術をしておけばよかった」と後悔しても遅くはないんです。

乳腺腫瘍にも稀に転移の可能性のある悪性もありますが、それ以上にその後にかかるかもしれない子宮蓄膿症に備えるのならば、シニア期に入ってからの避妊も十分に可能です。

雄犬も同様ですが、幼犬時に受ける手術と違い、年を取ってからの手術はホルモンバランスが変わる影響で犬によって様々な変化が現れることもあります。
よく獣医さんと相談して決めてください。

この「避妊・去勢手術はいつでも出来る」というのは、あくまでもそれに耐えうる体力のある犬限定の話になります。

手術を決める前に考えておくこと

先程も書きましたが、高齢犬にとっては麻酔薬でさえ命のリスクがある場合があります。
大抵は獣医さんが手術可能か判断をしてくれますが、欧米などではそういったリスクを考えずに手術を勧める(売上の為に)獣医もいると聞いたこともあります。

おすすめは、身体にメスを入れる事になる場合は、最低でも2箇所の獣医さんに見てもらい、意見を聞いてみましょう。

まとめ

飼主ならば、愛犬の長寿は誰もが願うところです。
避妊・去勢手術をしていなかったばかりに起こってしまった事故や病気。
その時、必ずしなかったことに後悔の念を抱くことでしょう。
でも、シニア期に入っても体力的に手術が可能ならば、してあげるも遅くは無い判断だと思います。

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