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動物虐待の法律。飼い主が気が付かない愛犬への虐待。

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インターネットやテレビでは日常的に虐待の問題が取り沙汰されており、虐待の対象になっているのは人間だけではなく、動物も含まれています。
飼い主にとっては、しつけのつもりで愛犬に行っている行動でも、気付かぬうちに重大な虐待行為に及んでいる可能性がありますから、動物虐待や罰則について学んでおきましょう。

動物虐待の法律。飼い主が気が付かない愛犬への虐待。

暴力行為は些細に感じるものでもNG

大原則として暴力行為に及んではなりませんから、殴る蹴るはもちろんのこと、お湯をかけたり、火を押し付けたり、動物同士で戦わせたりすることも動物虐待に当たります
肉体面に対する暴力だけではなく、酷使も暴力行為の一種に該当しますから、いわゆる看板犬としてお店で犬を働かせている場合にも節度を守らなければなりません。

例え体を痛めつけなかったとしても、犬に恐怖を与えることも暴行と見なされるので、犬が嫌がることを押し付けたり、追い詰めたりするのも止めましょう。

大きな声を出して威圧したり、殴る素振りを見せて驚かせたりした段階で暴行になり得ますから、心当たりのあるしつけをした経験を持つ方は自重してください。

飼い主としての責任を果たさないことも虐待

犬は自分自身で健康をコントロールすることができませんから、飼い主には愛犬の体調を管理し、病気から守る義務が生じます。

したがって体調の管理を放棄し、それが原因で極端に太ってしまったり、病気を招きやすくなってしまったりしている場合にも、動物虐待と見なされる可能性があるのです。
当然ですが、病気にかかっていることを知りながら放置するというのも立派な動物虐待に該当しますから、異常が見受けられる場合にはすぐに病院で検査を受けましょう。

掃除をしなかったり、餌をあげるお皿を奇麗に洗わなかったりなど、犬が暮らす上で劣悪な環境を作り出してしまうことも虐待として考えざるを得ません。
犬にとって相性の悪い動物を飼い、精神的なストレスを与えたことが虐待として捉えられたケースもありますから、他の動物を飼う前には十分な下調べをしましょう。

動物虐待で検挙された場合に受ける罰則

動物を虐待していることが発覚すると、「動物の愛護及び管理に関する法律」によって摘発され、罰則を受ける可能性があることをしっかりと覚えておいてください。

「動物愛護管理法」と呼ばれることもあるこの法律が適用されると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑に処されることになります。
意図的に餌や水を与えなかったりした場合など、暴力以外の問題で罪に問われた際の罰則も平成17年度から強化され、50万円以下の罰金が科せられます。

最近では特に動物愛護を訴える声が強まっていることもあり、動物愛護団体からの摘発が増え、中には大学等で行った動物実験に対する告発が届くケースも存在する様子です。
ですが、生化学や医学の目的で行う動物実験の場合には、こういった行為が動物虐待にあたるとは考えられておらず、原則として罪に問われることはありません。

一方で厳しい判決が下された実例もあり、13匹の猫を虐待する様子を動画サイトに投稿して逮捕された人物は、懲役1年10ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を受けています
虐待行為によって複数の罪に問われた場合、併合罪となって極めて重い処罰が下されることがあり、強力な社会的制裁を受ける場合があるのです。

罪には当たらない意外な虐待行為

罪に当たる可能性こそ少ないものの、犬にとっては虐待同然の行為もありますから、これから取り上げる行為についても行わないように注意してください。
まず問題になるのが過剰な愛情表現で、犬の気持ちを無視してずっと付き添ったり、どこへ行くときも一緒に連れ出したりすることは虐待になる可能性があります。
過保護になって他の犬との接触を避けることや、通常の生活が困難になるほどにしつけを放棄することも、犬本来の生活を脅かす問題になるため避けなければなりません。

過剰な運動をさせることも犬の心と体に大きなダメージを与えますから、ダイエット目的だとしても無理な運動を強いてはなりません。
坂道を走るように強要したり、無理に階段を上らせたりする行為は、命に係わる重大なトラブルを招く心配もありますから止めましょう。
通常の散歩だとしても、真夏や真冬、大雨の中など、過酷なコンディションの中で普段通りの散歩をさせることも絶対に避け、虐待と捉えられないように注意してください。

散歩中などには、公園や住宅街などで犬が鼻を利かせ、匂いを嗅ぐ機会を多く目にすることにもなりますが、これを極端に遮ることも犬にとって大きなストレスになります。
犬の本能で行っている行為を止めさせたり、叱ったりすることこそが動物虐待の本質ですから、常に犬の気持ちを考えて行動をすることが、動物虐待を防ぐことに繋がるとも言い換えられるでしょう。

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