犬にとって雷は天敵。雷を怖がらせなくする方法
犬にとって雷って天敵と言ってもいいくらいの存在なのです。雷が鳴り続く夜は怖がりな犬にとっては命がけでもあったりします。
ゲリラ豪雨などによる突然の荒天と同時に落ちることが多い雷ですが、飼い主が工夫して愛犬を恐怖から守ってあげなければなりません。
今回はどうして雷が犬にとって天敵なのか、そのメカニズムを解説すると同時に、雷を怖がらせなくするための方法について紹介していきたいと思います。
雨が多くなるこれからの季節は彼らの天敵がやってきますね。
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— ワンバディ (@wonbuddy) 2019年4月16日
犬にとって雷は天敵。雷を怖がらせなくする方法
犬が雷を恐れる理由
大きな音や稲光に驚くのは私たち人間も同じですが、犬の聴覚は人間を上回る繊細さを持っており、最大2万ヘルツという人間の2倍以上もの高い音を聞き取ることができます。
雷による大きな音は、犬にとって人間が感じる以上の恐怖をもたらすものであり、ましてや普段聞き慣れていない雷鳴ともなれば恐怖心が増すことは想像に難しくありません。
また、瞬間的に起こる閃光も犬にとって得体の知れないものであり、これも犬の恐怖心を増幅させ、時にパニックすら引き起こすほどの状況へと陥れてしまいます。
何度も経験しているうちに雷に慣れるのではないか、とお思いになるかもしれませんが、実は犬にとってこれは逆です。
過去に何度も雷による恐怖を感じていればいるほど、恐怖を感じた過去の思い出がオーバーラップしてしまい、閃光が走った瞬間からより強い恐怖を示すようにもなります。
雷を過剰に怖がる犬にはこんな症状が出る
雷を過剰なほどに怖がってしまうと、やがて犬の行動に変化が見られるようになり、雷恐怖症とも取れるような様々な症状が発生してしまいます。
閃光や雷鳴を確認した瞬間に走り始めたり、大きく吠えてしまったりするほか、狭い場所にこもったり、静電気を落とそうとして水溜りに飛び込んだりすることもあります。
これらの行動は理性を失った状態で起こしているものですから、飼い主が呼び掛けても止めることはなく、感情を表に向けて出し続けてしまうのです。
身体的な面では、恐怖によって体が震えてしまったり、よだれが止まらなくなってしまったりという反応も確認されています。
こういった症状がエスカレートすると、室内で暴れて怪我をしてしまったり、下痢や嘔吐を繰り返してしまったりといったトラブルへと発展しかねません。
動物愛護団体が対応策を発表している
雷に対する犬の反応に悩んでいる飼い主が非常に多いためか、動物愛護団体が雷や花火の音に驚く犬に向けた対応策を発表していることをご存知でしょうか。
この方法は2015年に「Philippine Animal Welfare Society」という動物愛護団体が発表したものであり、包帯のような長い布を用意するだけで行える画期的な対応策です。
布によって縛り付けられている感覚が、抱き抱えられている感覚と似ているためか、こうすることで多くの犬が、雷が鳴っている間も落ち着いた行動を取れるようになると言います。
きつく締め付け過ぎないように注意しなければなりませんが、日頃から大きな音に驚きやすいという犬には是非とも試してみたい方法です。
この原理を利用した服なども売っています。
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犬が安心できる環境を作ることも大切
パニックによって犬が大きなダメージを負ってしまうことを避けるためには、いかなる状況でも犬が安心できる環境を作ることも大切です。
雷によって飼い主が不安な様子を見せてしまうと、犬も恐怖を感じやすくなってしまいますから、普段と同じように過ごして安心感を与えることを心がけましょう。
安心させることを目的に過剰に抱き締めたりすることも、かえって犬の不安を煽ってしまうため、出来る限り避けることが重要になります。
また、犬は恐怖を感じると狭い場所に逃げ込むことが多いため、日頃から犬の様子を観察し、よく逃げ込んで行く場所や落ち着いて過ごしている場所を覚えておきましょう。
犬が好んでいる場所がわかったら、そこに逃げ込むことを想定して、怪我をしないようにタオルを敷き詰めるなどの対策を取っておくと安心です。
トレーニングやサプリも選択肢
雷で恐怖を感じやすい犬は、日頃から不安に駆られやすく心配性といった特徴を持った犬に多いことも事実です。
落ち着きを持った性格になれるように、集中力を高めたり、ストレスを排除するために運動能力を高めたりするトレーニングを日頃から行うことも有効になります。
こういったトレーニングが難しい、あるいは効果が出ないという場合には、獣医師の診断を受け、抗不安剤やサプリメントなどの処方を受けてみても良いでしょう。
犬にとって雷によるストレスは人間が想像する以上に大きなものとなりますから、甘く見るのではなく、飼い主が積極的な対策を講じていくことが何よりも求められています。
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