高齢犬に与えるべき食事の内容は?基本中の基本からおさらいしよう

特集:犬の高齢化問題に向き合う

人間が年齢を重ねるに連れて食事の好みが変わるのと同じように、犬も老犬になると以前のような食欲を維持することが難しくなり、味の好みも変化していきます。
老犬にはどのような食事を与えると良いのか、まずは基本中の基本に立ち返りながら整理して、喜びを与えられる健康的な食事法を学んでいきましょう。

高齢犬に与えるべき食事の内容は?基本中の基本を解説します

老犬向けのドッグフードは何が違う?


ドッグフードは犬の年齢によってステージが湧けられており、高齢犬用のドッグフードと超高齢犬のドッグフードが用意されていることが一般的です。
通常のドッグフードと老犬向けのドッグフードで何が違うのかと言えば、使用されている原材料の種類、あるいは配合量の違いが特に大きなポイントになります。

老犬の場合、運動能力や筋力が低下することによって、一日の生活の中で消費するカロリーが少なくなってしまいます。
一般用のドッグフードは、若い犬の消費カロリーを計算に含んで配合量を決めていますから、そのまま老犬に与え続けてしまうとカロリーオーバーになる可能性が高いのです。
結果として肥満を招いてしまい、内臓系の疾患を生み出す原因の一つになってしまいますから、年齢に合ったドッグフードを選ぶことをおすすめします。

また、老犬向けのドッグフードの場合には、噛む力が弱まっていても口の中で砕きやすい構造で作られていることも多く、胃腸への負担を軽減させられます。
グルコサミンやコンドロイチンをはじめとした関節の働きをサポートする成分が追加されていることも、老犬向けドッグフードを与えるメリットです。

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適量となる水分の与え方


老犬にとって健康面の脅威になるのが脱水症状であり、買い主が犬のコンディションをしっかりと確認しながら適量となる水分を与えなければなりません。
若い頃は水が欲しくなったタイミングで自由に動けていた犬でも、加齢によって体を動かすことが難しくなり、水分の摂取が疎かになる場合があるため注意しなければなりません。

老犬にとって必要な水分量は、一般的に体重の0.75乗×132と言われています。
例えば体重が2kgの場合には220mlほど、5kgの場合には441mlほどが一日の水分摂取量としての目安です。
この目安量を極端に下回ってしまうと危険ですから、一日に必要な水分を予め図っておき、一日ですべてを消費できるように管理してあげると健康を維持しやすくなります。

あまり進んで水を飲んでくれなくなった場合には、ペットショップや動物病院で取り扱われている味が付いた水を与えても構いません。
また、ドッグフードをドライフードからウェットフードに変更することによって、食事からも水分を補給しやすくなるためおすすめです。
ドライフードを継続したいという場合には、一度お湯を使ってドライフードをふやかして与えると良いでしょう。

食べ方を工夫してあげる


地面にお皿を置いた状態でドッグフードを与えている場合、実は老犬は身体的な面で大きな苦痛を抱えているかもしれません。
ドッグフードを食べるために首を大きく傾ける必要が生じることにより、体に負担がかかり、全身で痛みやだるさを感じてしまう可能性があるためです。
こういった状態で食事を続けさせてしまうと、食事そのものを嫌がるようになる場合がありますし、皮肉にも食事が原因で体調を崩させてしまう恐れもあります。

老犬が楽に食事をするためには、首を下げずに一定の姿勢をキープしながら食べられるようにすることが最も重要です。
犬の首の高さに合う台を用意し、その上にお皿を置いて食べさせれば、体にかかる負担を軽減させられると同時に、すんなりと噛んで飲み込めみやすくもなります。
犬の身長に合わせて角度を変えられるテーブルも販売されていますから、こういったアイデア商品を購入して利用することもおすすめです。

なお、犬が横になった状態で食事をさせることは絶対に避けてください。
犬がどうしても食事を食べたがらない場合には、必ず上半身を起こし、ドッグフードをお湯で浸して柔らかくしてからスプーンで一口ずつ食べさせてあげましょう。

長生きしてもらうために買い主が食事で意識すべきこと


犬のためを思って柔らかいドッグフードを与えたり、噛みやすい台を用意したりしたとしても、皮肉なものでそれが原因で体を弱らせてしまうことがあります。
あまりにも楽な環境に慣れすぎてしまうと、噛む力が衰え、歯や顎が弱くなってしまうという弊害が生まれるのです。
そもそも犬は、あまり咀嚼して食べない動物(丸飲み)ですので、噛む力がなくても大丈夫なんです。

買い主として犬のコンディションをしっかりと確認し、特に問題が見当たらなかったとしても、一年に一度は必ず健康診断を受けさせ、異常の有無を確認しましょう。

栄養素を取り入れることも重要なので、ドッグフードに加えてビタミンやミネラルをたっぷり与えることも意識してください。
肉類、あるいは魚類は、老犬のコンディションを整える栄養素を豊富に含んだ食材ですから、犬の好みに合わせてトッピングなどで適度に与えていくと良いかもしれません。

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