ハンカチ1枚じゃ足りない。帰る家を失った犬たちを追ったドキュメンタリー映画「犬に名前をつける日」
犬の数は991万7千匹。飼育されている猫の数と合わせると、子供の数(1605万人)を遥かに超えます。
犬の数だけドラマがありますが、大量生産によって生まれたこの991万7千匹の影に、捨てらる犬猫の数は、この映画によると年間12万匹以上いるそうです。
年々殺処分される犬猫の数は減っていますが(猫が圧倒的に数は多い)犬だけでも3万匹弱が今でも殺処分されています。
飼い主を無くした犬の原因は、保健所や動物愛護センター等の施設への飼い主自らの持ち込みが大半だそうです。
個人的に飼っていた人、ブリーダーやペットショップ等。そして事故などで飼い主を失った犬もいるでしょう。
ペットがビジネスである以上、こうした問題は後を絶たないのですが、殺処分ゼロを目指す行政は多く、いまでは複数の県が殺処分ゼロを達成しています。
犬って、人間社会の中では無力です。人間に依存しないと生きていけず、信頼して命を預けたものの、裏切られて捨てられる。
一生の喜びの殆どが飼い主から与えられる犬にとって、それはどれほど辛いことでしょう。
映画「犬に名前をつける日」
映画「犬に名前をつける日」は、そうした帰る家を失った犬たちを追ったドキュメンタリー映画です。
犬を救う人と 犬に救われる人たち
名前のない犬たちと、彼らを救い出す人々を描いた感動のドキュメンタリードラマ。
ストーリー
愛犬・ゴールデンレトリーバーのナツを重い病気で亡くし、傷心のテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)は、何をしようにも気力が湧かない。そんなとき、大先輩の映画監督渋谷昶子さんに「悲しむ暇があるなら、犬の映画を撮れ」と励まされ、犬の命をテーマにした映画を撮り始める。
飼い主のいない犬と猫は、「動物愛護センター」で一定期間保護され、飼い主や引き取り手が見つからなければ殺処分されてしまう。かなみは、センターで殺処分される犬猫や、2011年の東日本大震災後、福島の原発20キロ圏内に取り残された犬猫の姿を目の当たりにして大きなショックを受ける。しかし、取材するうち、過酷な状況から一頭でも多くの命を救おうとする人たちと出会う。
「ちばわん」は、千葉県を中心に、愛護センターに持ち込まれた犬や猫の里親捜しをする保護団体。代表の扇田桂代さんは、崩壊したブリーダーの店から46頭の犬を救い出したり、被災地の犬猫に無償で不妊去勢手術を行っている。副代表の吉田美枝子さんは、毎週愛護センターに通い、2015年までに5000頭の犬と猫の命を救ってきた。
犬の幸せは、どんな人と出会うかで決まる。
犬に名前をつけるとは、犬の命に責任をもつこと。
10月31日(土)シネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショー。
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