愛犬が息を引取った(旅立った)後の対処法

特集:犬の高齢化問題に向き合う

愛犬を失うのは悲しいことです。
ですが犬の十戒にもあるように、飼主として、してあげられる最後の仕事にもなります。

犬を買う前に心得ておきたい「犬の十戒」

愛犬が亡くなった(死んだ)瞬間から、何をするべきかを手順を追って解説したいと思います。

愛犬が息を引取った(旅立った)後の対処法

死後硬直は2~3時間後から

愛犬が最後を迎える前に、出来れば火葬までの流れを把握しておく必要があります。
愛犬が旅立ったら、対処すべき事があるからです。

死後硬直までは2時間くらいと思ってください。

まず、愛犬の体を綺麗に拭いてあげましょう。
コットンやティッシュを小さく丸めて耳に詰めてあげましょう(血液が出てくる場合に備えて)
鼻の穴は塞ぐことができませんのでそのままです。
目を綺麗に拭いて閉じてあげます。(犬の目は飛び出ているので閉じても開いてきてしまうこともあります)
舌が出ていたら口の中にしまってあげ、口を閉じてあげましょう。

硬直が始まると脚を曲げたり伸ばしたりが出来なくなります。
綺麗な形で寝ているように、脚を折り曲げてあげましょう。

箱などに寝かせてあげる

まず、適当なサイズのダンボールや、上下が外れる形式のケージをお持ちの方はケージの屋根を外し、愛犬を寝かせる場所を作ります。
夏場でしたら底にトイレシートを敷き(ダンボールならば更にタオル等を敷く)、その上にコンビニなどで売っているロックアイスを袋のまま2~3袋敷きます。
氷は溶けるまで12時間くらい持ちます(部屋の室温は出来るだけ下げておく)。
ロックアイスの上に再びトイレシートとタオルを乗せ、愛犬を寝かせてあげます。氷の下と上にタオルを置くことで溶ける時間が遅くなります。
保冷剤があれば愛犬の周りに少し入れておいてあげましょう。
タオルや毛布をそっとかけてあげます(保冷効果を高めます)。顔は見えたままで大丈夫です。
頭は横を向いています。マズルの下にタオルやハンカチ等を敷いて、すこし鼻の位置を上げてあげます。
鼻から血が出てくる場合がありますので、それを防ぐ為です。

ここまでの流れは死後硬直が起こる前に済ませましょう。

冬場等は1日~2日でしたら、それほど保冷しなくても大丈夫かもしれません。
ですが衛生上を考えれば、できるだけ腐敗は遅くしたいものです。

思い出の品などを詰めてあげる

愛犬が好きだった玩具や、思い出の品(燃えるもの)を一緒に入れてあげましょう。
寂しくないように飼主の匂いのついたものを入れてあげるのも良いでしょう。
好きだったおやつ等も入れてあげます。
大好きな愛犬との思い出を振り返りながら一つずつ入れてあげましょう。

火葬までに時間があれば、お花等を買ってきて添えてあげましょう。
花の種類は問いませんが、人の場合ですと、白い花や淡い色の花が好まれます。
またお葬式には菊のイメージがありますが、英語の花言葉ですと「君は素晴らしい友達」という意味がありますから、愛犬にはピッタリかもしれません。

葬儀の予約

犬は死んだら基本は火葬しなくてはなりません。
法的には自分の土地にならば土葬も可能となっていますが、衛生的な事なども考えると火葬してあげるのが良いと思います。

火葬の方法ですが、インターネット等で調べると沢山出てきます。多くは移動式(焼却炉を積んだ車)の訪問火葬というのが目立ちます。
移動式は社会的に問題のあるところもありますので、ネットなどで感想を探したり安心出来るところに頼みたいです。

他にはペットの葬儀屋さんもありますし、お寺などがやっている霊園などもあります。
自宅の近くでまずは探してみましょう。

ペット霊園などではお迎えもしてくれます。これが一番良いかもしれません。
大抵は簡易式(ダンボール)の棺桶を用意してくれますので、お迎えが来たら、そちらへ愛犬を移してあげれば帰りも楽かと思います。

事前にペット用棺を用意することも出来ます。AMAZONなどでお見送りセットみたいなものがあります。

ペット棺一覧を見る

大抵は当日でも電話すれば来てくれます。
季節的に2~3日家で一緒に過ごしたいという方もいるかと思いますので、ご自分のタイミングで決めれば良いでしょう。

但し死後すぐに腐敗は始まりますので夏場等は氷やドライアイスなどで冷やす必要がありますし、それほど多くの時間を共に過ごすのは難しいでしょう。
また、多頭飼いをしているのならば、亡くなったワンちゃんは別の部屋などに離した方が良いです(衛生上の問題)。

葬儀とその後

人間の葬儀屋さんのように何もかもしてくれる訳ではありません。
中にはオプションで色々付けられるところもあるでしょうが、前述の通り、愛犬の上に置く花や玩具など飼主が自ら用意します。
霊園などでは、お経や位牌をオプションで付けれられるところもあります。
仏壇などが家にあるかたは、そうしても良いかもしれません。

基本は霊園の場合、祭壇の前に愛犬の棺を置き、最後のお別れをします。
この時、一気にこみ上げてくるものがありますのでハンカチやタオルは持参しましょう。

お別れをしたら火葬です。
大抵は1時間程度(犬種や重量による)で終わります。
待合室や近くを散歩するなどして待ちます。
お寺などでは住職さんがお話をしてくれるところもあります。苦手な方は散歩が良いと思います。

火葬が終わるとお骨を拾います。これは人間の火葬と同じスタイルです。
お骨をお箸で拾い骨壷に入れます。大きい骨を入れたら、あとは小さなほうきで取り骨壷にいれます。
最後に頭のお骨を乗せて完了となります。
骨壷は事前に用意したものを使う事も可能です。

葬儀の費用ですが移動式だと3万前後 霊園などでは5万前後かと思います。
霊園の場所やグレードによってはもっと費用のかかる事もあるかもしれません。

骨壷を受け取ったら葬儀は完了です。
大体全行程は2時間程度です。

永代供養や、お墓などを用意されている方以外は、骨壷を持って家路につきます。

飼主の仕事の終わり

愛犬を看取ったあと、飼主としての仕事を終えた悲しみと同時に安堵感もあるかもしれません。
それは十分に犬の十戒を守り果たしたといえるでしょう。
きっとワンちゃんも虹の橋でしっぽを振っていることでしょう。

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