食欲が衰えた老犬向けの食材や調理法は?手作りご飯のヒント

特集:犬の高齢化問題に向き合う

老犬になると、体そのものは健康であったとしても食欲を失うことが多々あり、買い主としては寂しさや心配を抱えることが増えてしまいます。
少しでも食欲を取り戻して健康を維持させるために、どのような食材を用いて手作りのご飯を作るべきなのか、効果的な調理法も交えながら紹介していきましょう。

食欲が衰えた老犬向けの食材や調理法は?手作りご飯のヒント

低カロリーの食材を選ぶことが重要

老犬は若い犬と比べて消費するカロリーの量が減るため、若いときと同じようなレシピで食事を与え続けていると肥満を招くリスクが高くなってしまいます
そのため、食材を選ぶ際には低カロリーを強く意識することが重要であり、調理法にも気を使いましょう。

老犬に対してはなるべく肉類を避けたほうが良いのではないかと考える方もおられますが、これはむしろ反対で、年を取ったからこそ胸肉やささみなどの肉類を与えることが必要です。
運動量が減ると筋肉が衰え、それが原因で怪我や病気を招きやすくなってしまいますから、肉類でタンパク質を取って補強することが重要になります。
胸肉やささみなどを調理する際には、油を使わずにフライパンで焼き、なるべく新鮮で匂いが強い間に軽くほぐして与えることがおすすめです。

つい食べやすいようにと柔らかい食材ばかりを選んでしまいがちですが、それだけでは歯や顎の衰えを促進させてしまうことにもなりかねません。
時にはジャーキーなどの噛み応えのある肉類も与え、食事をトレーニングの一環として捉えることも買い主の責任の一つであると考えるべきでしょう。

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野菜や果物は犬にとっても重要な栄養源

肉類と同じくらい重視して老犬に与えたいのが、ビタミン類を豊富に含み、スタミナ源にもなる野菜や果物です。
野菜では特にキャベツサツマイモなどは老犬が受け入れやすく、調理もしやすいお馴染みの食材になっています。

キャベツは生のままで与えても構いませんが、口に含むのを嫌がっている場合には軽く茹でて甘みを出してあげると喜んでもらいやすくなりますし、茹でた方が消化も良いです。
サツマイモは輪切りにして軽く焼いた状態で与えるのがおすすめですが、焼いたサツマイモをすり潰し、少量のバターを混ぜてマッシュポテトのようにして与えても構いません。
バターは犬に必要な栄養素は揃っていますが、塩分もありますし肥満の心配もありますので、香り付け程度に本当に少しです。定期的に与えるのはやめましょう。

果物では、匂いと甘みが強いバナナは食欲を失っている老犬でも口に含むことが多く、リハビリ食として用いられる場合もあります。
その他ではリンゴも栄養が豊富ですし、細かく切って与えれば老犬でも食べやすく、シャキシャキと噛めるので咀嚼のトレーニングに用いることもできる食材です。
また、ハチミツは直接舐めさせても体に害を与えることが無い食材であり、栄養価も高いため、野菜や果物に直接かけて与えてみても良いでしょう。

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歯が無くなってしまった老犬向けの食材と調理法

老化や病気歴などが原因で歯を失ってしまった老犬の場合、残念ながら一般的なレシピを用いた食事をとらせることはできません。
こういったケースでは、噛まなくても口の中で溶けやすく、消化しやすい食材と調理法を選んで与えることが重要になります。

ベースとなる食材は、ここまででご紹介した物で構いませんが、例えば鶏肉を使用する場合にも一度フードプロセッサーなどで砕き、お団子状にしていきましょう
この際には肉だけを丸めるのではなく、オリーブオイルを適量加えながら丸めることによって、滑らかで口当たりの良い食事を作ることができます。
お団子の中には様々な食材を混ぜることができますから、普段は苦手にしている野菜などを少量混ぜて与え、健康食に変えてしまってもいいでしょう。
市販されているサプリを混ぜたり、カルシウム源になる卵の殻を少量混ぜたりして与えることもおすすめできます。

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最後の手段としては流動食を用いる

固形物やお団子も食べにくそうにしているという場合には、最後の手段として流動食を用いることになります
流動食に変化させることに対して抵抗を持たれる買い主の方は少なくありませんが、犬用の流動食の種類は増加しており、味覚を損なわずに食事を楽しみ続けてもらうことも可能です
また、老犬に向いた食材を選びながら手作りの流動食を作ることもできますから、まずはリゾットのような料理から流動食に切り替えていっても良いでしょう。

リゾットには、肉類から野菜まで様々な食材を加えることができますから、一度の食事で多くの栄養を摂取させることが可能になります。
野菜はサイコロ状に切断した後に水で煮込み、柔らかくなってきたら、同じく煮込んで柔らかくしておいた少量の鶏肉やご飯と混ぜ合わせてください。
そのまま水分が多少飛ぶまで煮込めば、栄養たっぷりの流動食が完成します。

そのまま器に入れて与えても構いませんが、食事用の注射器を使って直接与えることもできるので、力を出せない老犬にも美味しく食事をとってもらえます

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