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墓参団初上陸 択捉トッカリモイ 出航の地、募る悔しさ 「飼い主に残された犬7匹が後を追い海に飛び込んだ」

【根室】8日に根室港に戻った本年度第2陣の北方領土墓参(道主催)は、ビザなし渡航事業が始まって以来初めて、択捉島北部のトッカリモイに上陸し、慰霊祭を行った。

訪問団は山本昭平さん(88)=埼玉県=を団長とした遺族27人と同行者14人。7日に比較的波が穏やかなトッカリモイに上陸した。

蘂取村出身の山本団長は8日、根室で記者会見を行い「島を離れる悔しさは今も忘れられない」と述べた。蘂取村の住民は1947年と48年の2回に分かれて船に乗り、樺太に向かった。山本さんは先発組でトッカリモイから出発した。

 船が出ると、飼い主に残された犬7匹が後を追い海に飛び込んだという。山本さんは「船がスピードを上げると、犬は離れまいと追ってくる。悲しさがこらえられず『帰りなさい』と叫んだ」と明かした。元島民にとって犬は、生活に欠かせないパートナーだった。

記事全文 北海道新聞(2016/08/15)

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